任意整理手続きの流れ

任意整理とは、貸金業者等と交渉して無理のない返済プランを取り決める方法で、いわゆる債務整理手続きの一種です。債務整理には他にさまざまな手段がありますが、最も利用者が多いと言われるのが、この任意整理です。

任意整理の手続きの流れは以下の通りです。

①法律専門家に相談、委任契約の締結
②受任通知の送付
③取引履歴の開示請求
④引き直し計算、過払い金返還請求
⑤和解案の作成・送付
⑥和解交渉、和解契約の締結
⑦和解に基づく返済

■①法律専門家に相談、委任契約の締結
借金の返済にお困りの際は、まず司法書士や弁護士などの法律専門家に相談しましょう。

司法書士等は債務整理に精通しており、法的な視点から助言し、解決策を提示することができます。

一人で悩みを抱えるよりも、まずは司法書士等に相談し、強力なパートナーとともに解決策を考えていきましょう。

司法書士等に任意整理を依頼する場合は、その司法書士等との間で委任契約を締結します。

事務所によって着手金の支払いを求められることがあるため、報酬体系などはよく確認しておきましょう。

■②受任通知の送付
委任を受けた司法書士等は、債権者（借入先の業者など）に受任通知を行います。この通知は債務者（お金を借りた側）が今後、債務整理手続きを行うことを示すもので、この通知を受領した債権者は、以後、正当な理由なしに債務者へ直接の取り立てができなくなります。

■③取引履歴の開示請求
受任通知と同時に、取引履歴の開示請求が行われます。債権者側には取引履歴の開示義務があり（最判平成17年7月19日民集59巻6号1783頁）、後述の引き直し計算で本来の借金額を確定するため、債権者・債務者間で、過去から現在までどのような取引（借入・返済）が行われたかを調べます。

■④引き直し計算、過払い金返還請求
開示された取引履歴をもとに、引き直し計算を行います。この引き直し計算により、利息制限法所定の利率（15～20％）に基づいて再計算し、実際の債務額を確定します。引き直し計算の結果、過払い金がある場合、債権者に対して過払い金の返還請求を行います。

■⑤和解案の作成・送付
以上までの手続きで確定した本来の債務額をもとに、債務者と相談のうえで返済計画（和解案）を作成します。任意整理の場合、債務者の返済能力や残高をもとに一般的には36回以上の分割払いや将来の利息をカットするといった内容を盛り込み、作成した和解案を各債権者に送付します。

■⑥和解交渉、和解契約の締結
上記の和解案をもとに、弁護士等の代理人と債権者との間で和解交渉が行われます。通常、債務者は交渉に関与しません。

交渉期間は一般的に3か月程度です。交渉がまとまると合意書が作成され、和解契約を締結します。

■⑦和解に基づく返済
和解内容に従って指定された口座へ、毎月一定額の返済を行います。

司法書士事務所ユナイテッドフロントは、東京都新宿区、世田谷区、江戸川区、西東京市などの都心を中心に、債務整理や過払い金などに関する相談から提案まで、幅広く対応しております。
当事務所は相談者様の状況を十分にお伺いし、多種多様な手続きの中から最善の解決策をご提案いたします。
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