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小規模個人再生と給与所得者等再生の違いについて

民事再生(個人再生)とは、裁判所から借金の減額や返済条件の変更等を含む再生計画の認可決定を受け、3年~5年の返済プランに従って返済する方法で、債務整理手続きの一種です。

個人再生には「小規模個人再生」及び「給与所得者等再生」という2通りの手続きがあります。

 

■小規模個人再生
主に、個人商店主や小規模事業者などを対象とした手続きで、個人再生の基本形とされます。

小規模個人再生手続きを利用するためには、次の条件を満たすことが必要です。


①借金等の負債総額(住宅ローンを除く)が5,000万円以下であること
②将来にわたり継続的・反復した収入が見込め、再生計画に従った弁済ができること
③再生計画案につき、債権者の過半数の不同意(反対)がないこと

 

小規模個人再生の場合、「民事再生法の定める最低弁済額」「債務者の総資産合計額」のいずれか高い方の金額まで借金が減額されます。借金額に応じて最低弁済額(少なくとも返済しなくてはならない金額)が異なり、場合によっては手続き前の5分の1から10分の1にまで借金を減らすことができます。

 

■給与所得者等再生
主に、サラリーマンなど安定した収入がある給与所得者を対象とした手続きです。

この手続きを利用するためには、上記①②の条件に加えて次の条件が必要となります(③は含まず)。


④給与など、安定した収入があること
⑤過去7年以内に、給与所得者等再生の再生計画が遂行された場合の再生計画認可決定、ハードシップ免責がされた場合の再生計画認可決定、破産免責許可決定がなされていないこと

 

給与所得者等再生は、小規模個人再生と比較して最低弁済額が大きくなる可能性が高いとされます。給与所得者等再生の場合、「民事再生法の定める最低弁済額」「債務者の総資産合計額」「可処分所得の2年分」のうちの最も高い方の金額まで借金が減額されます。そして、「可処分所得の2年分」が他よりも高額になるケースが多く、結果として小規模個人再生を利用した場合と比較して、手続き後の支払総額が上がってしまいます。

 

そのため、両者のいずれも選択できる場合は、小規模個人再生を優先した手続きを行う方がよいでしょう。

 

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司法書士紹介

舟木 浩

代表司法書士舟木 浩Funaki Hiroshi

東京司法書士会所属

簡裁訴訟代理等関係業務認定第812079号

経歴
大阪府出身
平成20年10月司法書士試験合格
平成21年3月司法書士登録
平成21年9月認定司法書士登録
メッセージ

ご相談は人それぞれ、気になる点が違うもの。

疑問が解消すれば気分も変わります。

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